亜急性硬化性全脳炎(読み)アキュウセイコウカセイゼンノウエン(その他表記)subacute sclerosing panencephalitis; SSPE

関連語 SSPE イー エス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「亜急性硬化性全脳炎」の意味・わかりやすい解説

亜急性硬化性全脳炎
あきゅうせいこうかせいぜんのうえん
subacute sclerosing panencephalitis; SSPE

麻疹 (はしか) の治癒後,5~10年の潜伏期間を経て脳細胞がおかされる,比較的進行が早い亜急性の脳疾患。日本では 100万人に1人ほどの頻度で現れる病気で,発病年齢は5~12歳に多い。また,1.6対1の割合男児にやや多い。初期症状としては学業成績低下,感情爆発など知能・行動異常が起り,次第に歩行障害けいれん,筋硬直など運動性の異常が進む。末期には植物状態,呼吸障害にいたる。麻疹ウイルスの脳内持続感染が原因と考えられているがまだ明らかではなく,1998年に厚生省が難病に指定した。免疫賦活剤などが投与されるが,根本的な治療法は確立していない。乳幼児期に麻疹にかからないようワクチンを接種することが最大の予防策である。

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