改訂新版 世界大百科事典 「交通犯罪」の意味・わかりやすい解説
交通犯罪 (こうつうはんざい)
陸上,水上,航空の交通に関連する犯罪をいう。人や物への直接的被害や往来の危険等を伴う犯罪(交通事故等)のほか交通違反(各種の交通取締罰則違反)を含む。陸上および水上交通に対する犯罪のうちの一部(往来妨害罪など)は,刑法第2編第11章に規定されているが,その他の陸上,水上交通に関する犯罪,ならびに近年発達の著しい航空交通に関する犯罪(ハイジャックなど)は,特別法にその罰則が定められている。交通犯罪のうち,発生件数の多さなどから対策を強くせまられているのが,道路交通に関する犯罪(交通事故,交通違反)である。とくに交通違反は,大量に発生し,また軽微なものが多いため,その法的処理には特別な手続が設けられている。
→交通違反 →交通事故
執筆者:山口 厚
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報