仁太夫(読み)ニダユウ

精選版 日本国語大辞典 「仁太夫」の意味・読み・例文・類語

にだゆうニダイフ【仁太夫】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、代々、中山仁太夫と称し江戸市中の浮浪人の元締をしたもの。江戸下谷山崎町(東京都台東区東上野四丁目・北上野一丁目)に住み、門付(かどづけ)渡世の者に鑑札を発行し金をとった。乞胸(ごうむね)仁太夫ともいう。
    1. [初出の実例]「昔、拙弾(かじ)った三味線が役に立ったも悲しい事、仁太夫さまの切手を貰うて」(出典人情本・恩愛二葉草(1834)三)

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世界大百科事典(旧版)内の仁太夫の言及

【乞胸】より

…〈乞胸〉の語義は一定しないが,〈胸(お志)を乞う〉〈合棟(ごうむね)長屋の住人〉の意とする説がある。〈乞胸仁太夫(じんだゆう)〉という乞胸頭(がしら)の支配下で,200文の銭を上納して,鑑札をもらい受けた。【横井 清】。…

※「仁太夫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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