普及版 字通 「仄(漢字)」の読み・字形・画数・意味
仄
4画
[字訓] かたむく・ほのか・いやしい
[説文解字]
[字形] 会意
厂(かん)+人。〔説文〕九下に「側傾なり。人の厂下に在るに從ふ」とあり、人の身をそばめる姿勢をいう。重文の字は(そく)に従っており、それならば声をとる字である。また〔逸周書、周祝解〕に「日の中するや仄す」とする。人影が傾く形は、夜の字の従うところで、日中のことではない。
[訓義]
1. かたむく、そばだつ、身をすくめる。
2. ほのかに、かすかに。
3. いやしい。
4. 側と通じ、かたわら。
5. 四声のうち平声を除き、上・去・入の声をいう。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕仄 イヤシ・カタブク 〔字鏡集〕仄 イヤシ・セマル・ツタナシ・クヤシ・カクス・カタブル・セククマル・コモル・ソバダツ・カクル・カクレ
[声系]
〔説文〕に仄声として昃を収め、日が西方に在り、人影の傾側する意とする。
[語系]
仄・側・・昃tzhikは同声。仄・・昃は人の傾側する形。側は則に従い、則は鼎(略して貝)の側に刀を加えて、鼎銘を刻し、法則とする意。鼎側の意を人に移して傾側の意とする。
[熟語]
仄影▶・仄径▶・仄行▶・仄室▶・仄日▶・仄声▶・仄席▶・仄道▶・仄微▶・仄媚▶・仄聞▶・仄歩▶・仄目▶・仄陋▶
[下接語]
偃仄・危仄・仄・傾仄・蹇仄・反仄・平仄・仄・幽仄
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報