日本大百科全書(ニッポニカ) 「今橋(大阪市)」の意味・わかりやすい解説 今橋(大阪市)いまばし 大阪市中央部、中央区の一地区。北浜付近にあり、東横堀川に架けられた橋の東西の通り。江戸時代、鴻池(こうのいけ)、天王寺屋(てんのうじや)、平野屋(ひらのや)などの両替商が軒を並べ、北浜の金相場会所とともに、全国の金融の中心地であった。現在も証券会社が多い。また懐徳堂(かいとくどう)や梅花社など町人の学問所や私塾も設けられていた。井原西鶴(さいかく)の『好色一代男』に出てくる浮世小路もあった。なお、大正時代にこの地区に建てられた大阪倶楽部(くらぶ)と新井ビルが1997年(平成9)国の登録有形文化財に指定されている。[安井 司] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例