仏向貝塚(読み)ぶつこうかいづか

日本歴史地名大系 「仏向貝塚」の解説

仏向貝塚
ぶつこうかいづか

[現在地名]保土ヶ谷区仏向町

帷子かたびら川右岸の台地上にあり、数ヵ所に点在する純鹹性の貝塚を伴う縄文時代後・晩期の集落跡。早期撚糸文土器、加曾利E式末期から晩期安行IIId式に及ぶ土器が出土した。部分的な調査が行われただけで、詳細は不明。後・晩期の貝塚は少なくとも五ヵ所に残され、南北に長い幅約一五〇メートルの台地上東寄りに、径一〇〇メートルほどの範囲でほぼ環状に分布する。いずれも小中規模の貝塚で、とくに台地中央に占地するA貝塚は安行期に比定され、最上層は晩期のもので、ほかは堀之内や加曾利B期に比定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報