日本歴史地名大系 「仏土寺」の解説 仏土寺ぶつとじ 三重県:上野市東村仏土寺[現在地名]上野市東高倉平野(ひらの)の小丘陵にあり、平野山金蓮院と号し、明治初年は京都大覚(だいかく)寺末、現在真言宗豊山派。「三国地志」は「按 古昔大伽藍ニシテ延暦寺ノ古案及古仏像三尊、石鳳塔、多宝塔、今尚存ス」と記す。建長二年(一二五〇)の九条道家惣処分状(九条家文書)に、道家が檀越であった京都東福(とうふく)寺の末寺中に伊賀国仏土院の名がみえる。また現多気(たき)郡多気町の珊瑚(さんご)寺(旧名山口寺)蔵の銅製鰐口に「伊賀国阿閇郡新居郷仏土寺鐘也 至徳二年乙丑十二月七日 大工藤原師光」「弘治三年五月一日 佐奈郷山口寺」と銘刻があり、新居(にいのべ)郷仏土寺の鐘が弘治三年(一五五七)山口寺蔵になっている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by