精選版 日本国語大辞典 「付き物」の意味・読み・例文・類語
つき‐もの【付物・憑物】
- 〘 名詞 〙
- [ 一 ] ( 付物 )
- [ 二 ] ( 憑物 ) 人にとりついてその人に災いをなすと信じられている動物などの霊。これに憑かれると一種の精神異常を起こすという。狐憑き、犬神憑き、外道(げどう)、とうびょうなどいろいろの種類がある。もののけ。
- [初出の実例]「けりゃう、つきもののしなじな、神・仏・生霊・死霊のとがめなどは、そのつき物のていをまなべば、やすく、たよりあるべし」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)二)
- 「私の気持は前の日と変って、まるで憑きものが落ちたように静かだった」(出典:北の岬(1966)〈辻邦生〉)