付け所(読み)つけどころ

精選版 日本国語大辞典 「付け所」の意味・読み・例文・類語

つけ‐どころ【付所・着所】

  1. つける場所。加えるところ。
    1. [初出の実例]「作り置罪の須彌程あるなれば焔魔の帳に付所なし」(出典:狂歌・古今夷曲集(1666)一〇)
  2. 狙いどころ。注意を向けるべき点。
    1. [初出の実例]「程なく親かたになる人は、気の付所各別なり」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)二)
    2. 「そこが文芸学者の眼のつけどころですが」(出典:文学とは何か(1950)〈加藤周一〉文学とは何であるか)
  3. 雅楽で、独唱または独奏から、斉唱または合奏に移るところ。
  4. 連俳で、付け合いの着目する点。
    1. [初出の実例]「趣向は古き事がらを附ところあたらしく、句づくりめづらしうしたらむぞ」(出典:俳諧・葛の松原(1692))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android