精選版 日本国語大辞典 「合奏」の意味・読み・例文・類語
がっ‐そう【合奏】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
音楽の演奏形態の一つ。独奏とは反対に複数の奏者が協同する場合をさす。狭義には器楽についてのみこの用語が使われるが、広義には声楽の場合の合唱を含めることもできる。フランス語のアンサンブルが「いっしょに」という語義と同時に、衣服や家具まで含めた「統一体」という意味をもっているように、部分の集合としての全体が音楽となるところに特徴がある。したがって、合奏形態がとられる音楽は、社会の構造・慣習・価値観などが反映されていることが多い。その例としては、パプア・ニューギニアのイアトモイ部族の竹笛二重奏が親族組織上の二元論の表明であったり、尺八の連管、箏(こと)・三味線の連弾(つれびき)、浄瑠璃(じょうるり)や長唄(ながうた)での相(あい)三味線(楽器担当者と声楽家が半永続的にペアとなること)などにおいて、宗教的ないし芸術的一体感を目ざすことがあげられる。同様に、国歌、革命歌、軍楽、宗教音楽(教会や寺院での)などにみられる合奏(唱)形態も、それぞれの目的に応じた連帯感の高まりに直結している。西洋の管弦楽(オーケストラ)、東南アジアのガムランをはじめとする音楽、東アジアの雅楽などには、楽器、楽器群、リーダー(指揮者・主奏者)の間にヒエラルキーが存在し、一般社会の構造と無関係ではない。
音楽的な効果の違いからは、二重奏(唱)、三重奏(唱)などやそれらの組合せの形態が、独立した演奏形態(ドゥオ、トリオ、カルテットなど)となることもあるし、ある楽曲(演奏)のなかで構成上の意図により特定の箇所で使い分けられることもある。後者の例としては、オペラのクライマックスで重唱・合唱を使ったり、管弦楽曲のなかで意識的に小編成の合奏を配置することがある。一般に大規模な合奏になるほど、楽器(群)の間で音楽的機能上の役割分担が明確に区別される。それは通常、旋律、リズム、和声、コロトミー(音楽的句読法)、装飾など、楽器の特性に応じて決定される。
[山口 修]
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…声楽に対する言葉で,楽器により演奏される音楽をさすが,器楽に含まれる形態にも部分的に声楽を含むものがある(ベートーベンの《第九交響曲》など)。器楽は演奏に要する楽器の編成にしたがって独奏,重奏,合奏に区別され,さらに使用楽器によってピアノ独奏,弦楽四重奏,クラリネット五重奏(弦楽四重奏とクラリネット一つ)などに分けられる。複数奏者による編成のうち,各声部を独立した1人の奏者が受け持つ場合を重奏,2人以上からなる声部を含む場合を合奏と呼ぶのが普通である。…
※「合奏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
他の人にすすめること。また俗に、人にすすめたいほど気に入っている人や物。「推しの主演ドラマ」[補説]アイドルグループの中で最も応援しているメンバーを意味する語「推しメン」が流行したことから、多く、アイ...
11/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/26 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典を更新
10/19 デジタル大辞泉プラスを更新
10/19 デジタル大辞泉を更新
10/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新