伊崎田村
いさきだむら
[現在地名]有明町伊崎田
霧岳の南方、菱田川と安楽川に挟まれたシラス台地地帯にある。西端を南西へ流れる菱田川や東部に入り込んだ安楽川支流がシラス台地を開析して谷を形成し、その谷間の湿地帯に水田が帯状に開かれていた。このため集落も谷に沿って点在していた。井崎田とも記される。日向国諸県郡に属し、北は同郡松山郷新橋村・泰野村、東は同郷尾野見村(以上現松山町)、西は大隅国囎唹郡末吉郷槻野村(現末吉町)。正平五年(一三五〇)一二月九日、「日向救仁院内井崎田条」が楡井頼仲から仏殿仏供灯油のため大慈寺(現志布志町)に寄進された(「楡井頼仲寄進状写」大慈寺文書)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報