朝日日本歴史人物事典 「伊賀風山」の解説
伊賀風山
生年:正保1(1644)
江戸中期の兵学者。風山流兵学の創始者。伊勢桑名(桑名市)生まれ。諱は武寛。字を平蔵,主水といい,のち次大夫と称す。風山は号であるが竜天,林火軒ともいった。15歳のとき堀江弥五衛門について甲州流兵法を修めたが,これに満足せず楠流,小笠原流などの諸流兵法を学び,さらに中国明代の兵書も研究,寛文10(1670)年に『経権提要』を著して新兵法学を創設。風山の号は,武田信玄の好んだ孫子の「その疾きこと風の如く動かざること山の如し」の句に拠る。
(所荘吉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報