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三重県 みえ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三重〔県〕
みえ

面積 5774.4km2(境界未定)。
人口 181万5865(2015)。
年降水量 1581.4mm(津市)。
年平均気温 15.9℃(津市)。
県庁所在地 津市
県木 ジングウスギ(→スギ)。
県花 ハナショウブ
県鳥 シロチドリ

本州中部,近畿地方南東部の県。紀伊半島東岸に位置し,伊勢湾熊野灘に臨む。県のほぼ中央部,伊勢湾口から櫛田川河谷に沿って中央構造線が東西に貫くため,地形は南北で大きく異なる。北部は断層地形の鈴鹿山脈布引山地を中心に,東に伊勢平野,西に上野盆地があり,海岸線が単調であるのに対し,南部は紀伊山地が海岸に迫り,平地は少なく,海岸は典型的なリアス式である。古代から近世まで伊勢国,伊賀国,志摩国,紀伊国 (一部) の4国に分かれており,地形的にはそれぞれ伊勢平野,上野盆地,志摩半島,熊野灘沿岸に位置し,それぞれが独自の生活圏を形成していた。江戸時代の所領配置も複雑で,文化1 (1804) 年頃の藩は長嶋藩,桑名藩,八田藩,菰野藩,亀山藩,神戸藩,津藩,久居藩,鳥羽藩,紀州藩の 10藩にも及び,ほかに伊勢神宮領や専修寺などの寺社領,天領も少なくなかった。廃藩置県に際し,当初,今日の北勢,中勢,伊賀を範囲とする安濃津県と一志,飯南以南の度会県になり,1876年2県が合併して今日の三重県となった。県域の約3分の2が山林で,良質の紀州材を産するほか,イワシ,カレイ,貝,ノリを中心とする伊勢湾内の内湾漁業,真珠,ハマチの養殖を中心とする熊野灘の沿岸漁業,ブリ,カツオ,マグロの沖合・遠洋漁業が行なわれる。工業は北部を中心に,第2次世界大戦前からの繊維,鋳物,陶器などがあり,戦後は四日市市の石油化学コンビナート,鈴鹿市の自動車,オートバイ工場などが加わり,中京工業地帯の一部を構成。近年は中部の津市,松阪市,西部の上野盆地にも工業化が拡大した。伝統工業に伊勢型紙,伊賀の組紐,四日市市の万古焼,伊賀市の伊賀焼がある。静岡,鹿児島に次ぐ茶の産地でもある。また,日本有数の観光県でもあり,伊勢志摩国立公園,吉野熊野国立公園をはじめ,室生赤目青山国定公園,鈴鹿国定公園のほか,香肌峡県立自然公園,水郷県立自然公園など5ヵ所の県立自然公園があり,第3次産業従事者も多い。主要交通は北部を東名阪自動車道,JR関西本線が,海岸部を伊勢自動車道,JR紀勢本線などが通じる。

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デジタル大辞泉の解説

みえ‐けん〔みへ‐〕【三重県】

三重

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日本の地名がわかる事典の解説

〔三重県〕三重〈県〉(みえ〈けん〉)


近畿(きんき)地方東部に位置する県。
畿内(きない)と近く、古くから文化・政治面でつながりが深かった。県庁所在地である津()市以北、四日市(よっかいち)市を中心に重化学工業が発達し、経済面では中京圏・近畿圏との結びつきが強い。南北に長く、北部から西部は愛知県・岐阜県・滋賀県・京都府・奈良県・和歌山県の各府県に接し、東部・南東部は伊勢(いせ)湾・熊野灘(くまのなだ)に面する。人口183万8613。面積5777.31km2。人口密度318.25人/km2。管轄市町村は14市15町。県庁所在地は津市。県花はハナショウブ。
歴史を見ると、旧石器時代・縄文時代の遺跡とも県内各地で発見されている。大化(たいか)の改新により伊勢(いせ)国が設置され、のち伊賀(いが)・志摩(しま)の2国が分立した。伊勢神宮・斎宮(さいぐう)などがおかれ、神郡・神領が多かった。平安時代、伊勢は神宮領や東寺などの荘園(しょうえん)、伊賀は東大寺の荘園が拡大した。伊勢では平安時代末期に桓武(かんむ)天皇の流れを引く平氏が勢力を有した。14世紀から16世紀後半までは北畠(きたばたけ)氏が伊勢国司として支配するが、戦国時代末期には織田信長(おだのぶなが)に滅ぼされた。江戸時代には7藩がおかれ、幕府直轄領・神宮領・寺社領などが混在する複雑な支配構造となった。東海道や伊勢参宮の街道沿いは宿場町として繁栄。伊勢商人も活躍し、松阪からは三井(みつい)家などの豪商を生んだ。1871年(明治4)の廃藩置県を経て、同年11月に安濃津(あのつ)県・度会(わたらい)県に統合され、この2県が1876年合併、現県域となる。
地勢を見ると、伊勢湾口から櫛田(くしだ)川に沿って走る中央構造線により、県域が南北に大きく分けられる。北部は、さらに鈴鹿(すずか)山脈と布引(ぬのびき)山地により東西に分けられる。伊勢平野の北方には岐阜県境に養老(ようろう)山地が延び、愛知県境は木曽三川(さんせん)(木曽川・揖斐(いび)川・長良(ながら)川)の河口部で画される。滋賀県境には鈴鹿山脈が南北に延びる。鈴鹿山脈・布引山地東斜面を流れる諸河川の河口部には三角州が発達し、これらが連接し伊勢湾岸沿いに南北に長く伊勢平野が広がる。布引山地の西側の上野(うえの)盆地は近江(おうみ)盆地につながる構造性の盆地で、淀(よど)川水系の木津(きづ)川や名張(なばり)川が北流する。志摩半島の南岸から熊野灘沿岸にかけてはリアス式海岸が連続し、南端の和歌山県境近くは七里御浜(しちりみはま)の砂丘海岸となる。気候は、伊勢湾沿岸は太平洋岸式気候の東海(とうかい)型に属するが、北部では冬季に日本海側からの寒気がかなりの降雪をもたらす。上野盆地は内陸型、志摩半島から熊野灘沿岸は南海型を呈する。紀伊山地の大台ヶ原(おおだいがはら)山南斜面は年降水量が8000mmを超し、尾鷲(おわせ)市でも4000mmに達する日本最多雨地帯をなす。
産業は、農業では、小規模経営の農家が多く、第2種兼業農家の比率が高い。稲作・畜産・野菜栽培が主体だが、茶は全国第3位の産量があり、ほかに熊野灘沿岸ではミカン栽培が盛ん。畜産では松阪牛の肉牛飼育が有名。雲出(くもず)川・櫛田川・宮川などの上流域や尾鷲市など熊野地方は屈指の林業地帯で、ヒノキ材の産出量は全国有数。外洋の熊野灘と内湾の伊勢湾をひかえ、水産業も活発で、漁獲高・漁業従事者数は上位を占める。熊野灘沿岸の各港はカツオ・マグロ・ブリなどの沿岸・沖合漁業の基地。伊勢湾でのノリ養殖、志摩半島英虞(あご)湾の真珠養殖、的矢(まとや)湾のカキ養殖などのほか、志摩半島の海女(あま)の潜水漁業も名高い。工業は、北部の臨海部は中京工業地帯の一角を形成し、電子部品・化学・輸送用機器などの出荷額は全国の上位を占める。県内総生産に占める第二次産業の割合は全国第2位。四日市市には第二次世界大戦後に石油化学コンビナートが形成され、鈴鹿市には自動車工場が進出。近年は内陸部で先端型企業の進出が顕著。
観光では、志摩半島一帯は南西に続く五ヶ所(ごかしょ)湾・贄(にえ)湾などのリアス式湾入を含め伊勢志摩国立公園に指定され、伊勢神宮・二見浦(ふたみうら)・鳥羽(とば)を巡る修学旅行コースは人気が高い。先志摩(さきしま)や英虞湾に大型の観光リゾート・レジャー施設が集中する。熊野灘沿岸南部や紀伊山地の大台ヶ原、北山(きたやま)川の瀞(どろ)峡などは吉野(よしの)熊野国立公園の一部に含まれ、2004年(平成16)には紀伊山地の霊場と参詣道(熊野古道)が世界遺産(文化遺産)に登録された。北部の鈴鹿山脈一帯は鈴鹿国定公園、西部の布引山地や香落渓(こおちだに)は室生赤目青山(むろうあかめあおやま)国定公園に指定されている。民俗芸能として志摩市の安乗(あのり)の人形芝居・磯部の御神田(おみた)、桑名市の伊勢太神楽(だいかぐら)、伊勢市の御頭(おかしら)神事が伝えられているほか、伝統行事に桑名石取祭(いしどりまつり)の祭車(さいしゃ)行事・上野天神祭のダンジリ行事・志摩加茂五郷の盆祭行事・鳥出(とりで)神社の鯨船(くじらぶね)行事などがあり、いずれも国の重要無形民俗文化財に指定されている。
伊賀市
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桑名郡
桑名市
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津市
鳥羽市
名張市
松阪市
三重郡
南牟婁郡
四日市市
度会郡

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事典 日本の地域ブランド・名産品の解説

三重県

東海地方西南部に位置する県。南北に細長く、中央を流れる櫛田川に沿った中央構造線によって、大きく北側の内帯地域と南側の外帯地域に分けられる。西部は山脈や山地に囲まれ、東部は伊勢湾と熊野灘に面している。気候は地域差が大きい。水産業・製造業が盛ん。県花は、ハナショウブ。県木は、神宮スギ。県鳥は、シロチドリ。県魚は、伊勢えび。県獣は、カモシカ。

[三重県のブランド・名産品]
阿漕焼 | 浅沓 | 朝熊小菜 | あのりふぐ | あわび | 伊賀くみひも | 伊賀肉 | 伊賀焼 | 伊勢赤どり | 伊勢一刀彫 | 伊勢いも | 伊勢うどん | 伊勢えび | 伊勢型紙 | 伊勢紙 | 伊勢玩具 | 伊勢春慶 | 伊勢たくあん | 伊勢茶 | 伊勢の神殿 | 伊勢の提灯 | 伊勢の根付 | 伊勢ひじき | 伊勢木綿 | 市木木綿 | 大内山牛乳 | 尾鷲わっぱ | きんこ | 熊野花火 | 桑名鋳物 | 桑名箪笥 | 桑名のハマグリ | 桑名刃物 | 桑名萬古焼 | 桑名盆(かぶら盆) | 芸濃ずいき | 地張り提灯 | 真珠 | 鈴鹿墨 | 関の桶 | 高田仏壇 | 竹細工 | 多度の弾き猿 | なすび団扇 | 那智黒石 | 南紀みかん | 日永うちわ | 火縄 | ひのき | 深野紙 | 松阪赤菜 | 松阪牛,松阪肉 | 松阪の猿はじき | 松阪萬古焼 | 松阪木綿 | 的矢かき | 三重なばな | みえ豚 | 四日市の提灯 | 四日市萬古焼 | 和太鼓

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

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