日本歴史地名大系 「伏間江保」の解説 伏間江保ふすまえほ 富山県:高岡市旧射水郡小矢部川右岸地区伏間江保現高岡市南東部の庄川辺りに所在した国衙領。年未詳の二通の薩摩国守護島津忠時の庶長子山田忠継書状(鹿児島県史料旧記雑録前編)にみえる。二月一九日付書状の宛名人から西暦一三〇〇年前後の発給にかかると推定される。それ以前の六月二九日付書状によれば、伏間江保は「こんとせんちやうニまかりむかい候ほとニ、(中略)ちとうしきをおんしやうニ給りて候」とあるので、蒙古襲来における武功の恩賞として得たものであろう。忠継は上保(上伏間江)地頭職を嫡子太郎三郎に、下保(下伏間江)地頭職を福寿丸に譲っている。だが上保では前給主あるいは在地領主層との間に係争が発生して、不知行状態が続いている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by