会津藩主松平家墓所(読み)あいづはんしゅまつだいらけぼしょ

国指定史跡ガイド 「会津藩主松平家墓所」の解説

あいづはんしゅまつだいらけぼしょ【会津藩主松平家墓所】


福島県会津若松市と耶麻(やま)郡猪苗代(いなわしろ)町にある会津藩主松平家の墓。2代保科正経(まさつね)から9代松平容保(かたもり)までの墓が、会津若松市東山町の松平家院内御廟(いんないごびょう)にあり、初代保科正之の墓所は猪苗代町見禰山の土津(はにつ)神社に置かれている。この2つをあわせて、1987年(昭和62)、国の史跡として指定された。とくに、院内御廟は、東山温泉に近い広大な森の中にあり、仏式で葬られた2代正経以外は、3代から9代まで神式で葬られた。神式の墓は、前面に亀形石を台座とした碑石があり、奥に向かって灯籠や表石、小高い墳丘が造られ、八角形石組みの鎮石を置いたもので独特の趣がある。規模の大きさ、墓碑景観を含めて江戸時代大名家墓所の中でも名高い。また、歴代藩主のほかに家族や子孫の墓、拝殿も備わっている。史跡保護のための公有化により、2001年(平成13)に史跡指定区域のほとんどが会津松平家から会津若松市の所有になった。保存・管理・活用基本計画、整備実施計画に沿って、2005年(平成17)から本格的な史跡環境整備に着手している。院内御廟へは、JR磐越西線会津若松駅から周遊バス「院内」下車、徒歩約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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