伸縮性(読み)しんしゅくせい(その他表記)flexibility

翻訳|flexibility

日本大百科全書(ニッポニカ) 「伸縮性」の意味・わかりやすい解説

伸縮性
しんしゅくせい
flexibility

市場において価格の需給調節機能がうまく働いているか否かを判断する尺度。ある市場で需要と供給が一致しない不均衡の状態がみられると、それに反応して価格は変化する。たとえば商品の需要(供給)がその供給(需要)を上回る超過需要(超過供給)の状態にあると、その商品の価格は上昇(下落)するが、それは需給が一致し市場が清算されるまで続く。このように価格の需給調節機能がスムーズに働くときには、価格は伸縮的であるという。これに対して、超過需要や超過供給が存在しても価格が上昇したり下落したりしないときには、価格は硬直的であるという。寡占企業の製品価格は、不況期においてもなかなか下落しないという下方硬直性をもつとよくいわれる。また、労働市場においては、労働の超過供給、つまり失業が存在しても、賃金は硬直的であり下落しないということは、よく観察される事実である。

[内島敏之]

『根岸隆著『ケインズ経済学のミクロ理論』(1980・日本経済新聞社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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