低圧線(読み)ていあつせん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「低圧線」の意味・わかりやすい解説

低圧線
ていあつせん

低(電)圧の配線をいう。一般に使用される電圧は、7000ボルトを超える特別高圧、7000ボルト以下の高圧、さらに低圧と3段階に区分されている。低圧は直流と交流とで扱いが異なり、電気設備技術基準や労働安全衛生規則では「直流では750ボルト以下、交流では600ボルト以下」となっている。

 低圧線に使用される電線は、600ボルトビニル絶縁電線、600ボルトポリエチレン絶縁電線、600ボルトフッ素樹脂絶縁電線、600ボルトゴム絶縁電線および屋外用ビニル絶縁電線である。ケーブルやコードを使用することもあるが、電気用品安全法により公称断面積100平方ミリメートル以下の電線と7心以下のケーブルとコードとは特定電気用品に指定され、安全のための規制が強化されている。屋内での配線はすべて低圧線を原則とし、施設方法としては碍子(がいし)引き工事、合成樹脂管工事、金属管工事、ダクト工事、ケーブル工事などがある。また屋外では、架空線とケーブルの工事がある。

[越野一二・市川紀充]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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