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碍子 がいしinsulator

翻訳|insulator

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

碍子
がいし
insulator

普通,緻密な硬質磁器うわぐすりを施した固形絶縁体で,電線その他の導体を絶縁して固定するのに使われるもの。用途によってはガラス,プラスチックその他の材質のものもあるが,磁器子が一般的である。これは,(1) 絶縁性にすぐれていること,(2) 風化作用に強い安定した材料であること,(3) 物理的性質がじょうぶであること,(4) 耐火性をもつこと,などによるもので,使用電圧により低圧用碍子,高圧用碍子に大別される。形状によって,ピン碍子,支持碍子,長幹碍子,懸垂碍子などがある。

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百科事典マイペディアの解説

碍子【がいし】

電線を送電塔,電柱などの支持物と絶縁するために用いられる器具。硬質磁器製が多いが,特殊ガラス製もある。通常は磁器製品が多用されている。理由は(1)絶縁性がよい,(2)材質が安定していて変質しない,(3)機械的に強い,(4)原料が豊富で安価,などである。
→関連項目サードレール送電線日本碍子[株]

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とっさの日本語便利帳の解説

碍子

送電線の鉄塔や電柱の上で電線を支え、電流を絶縁する役目を果たす器具。傘形、ピン形などをした陶磁器や合成樹脂製で、用途や電圧に応じていろいろな形の碍子が使われる。

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世界大百科事典 第2版の解説

がいし【碍子 insulator】

電気導体を絶縁し支持する目的で用いられる固体絶縁物。その絶縁体には通常磁器を用いるが,その理由は電気絶縁性がよい,屋外で使用しても変質しない,機械的に強い,原料が豊富で比較的安いなどである。高電圧の電気設備の外部絶縁はすべてがいしによっているので,その種類は非常に多いが,その中のおもなものは次のとおりである。
送電線用がいし
 発電所から変電所まで電気を送る送電線には,図1の懸垂がいしがもっとも広く使用される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

碍子
がいし

架空送・配電線の電線、あるいは発・変電所構内の母線などの電線を支持し、絶縁する磁器製の支持物をいう。数万~100万ボルトまでの高電圧送電線では、懸垂碍子を鉄塔支持点から電圧階級に応じて数多く直列につり下げ、その先に電線を固定する。また2本以上の導体を平行に架設する多導体電線などのように引張り荷重の大きい送電線では、この懸垂碍子を2列、あるいはそれ以上、電線の引張り荷重に応じて多列にし、電線を引き留めている。とくに27万ボルト以上の超高圧送電線では、電線の引張り荷重が大きくなるので、標準の250ミリメートル径の懸垂碍子より高張力の280~400ミリメートル径の碍子を最大4列まで、多列にして使用している。送電線鉄塔の電線取り付け部において、電線を引き回し固定する必要がある場合には、長幹碍子が用いられる。また発・変電所の母線やリード線を固定する場合にも、長幹碍子が用いられている。高圧配電線や低圧配電線などでは、ピン碍子をはじめ、小型で電線の支持や引き留めが容易な種々の形状のものが用いられている。
 以上のほか、電気鉄道のトロリー線や放送用のアンテナの支持・絶縁にも用途に応じた碍子が用いられている。これらの碍子は、硬質の磁器を主体にし、それに取り付け金具の金具をセメントで接着するなどして構成している。磁器の表面にうわぐすりを施し、滑らかに白色、ないし色ガラス質で覆っている。このようにして雨天や霧などによる水分や、さらには塩分やほこりなどの汚れが付着した場合でも、絶縁を保持できるようにするとともに、雷などにより閃絡(せんらく)した場合でも、そのアーク熱に極力耐えるようにしてある。また温度変化や酸性、アルカリ性などの化学的ストレス、および太陽光線などの環境にも長期的に電気特性と強固な機械力を保持できるようにしてある。[大浦好文]

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世界大百科事典内の碍子の言及

【電気伝導】より

…室温での電気伝導度の大きさは,銅やアルミニウムなどの金属では105~106Ω-1・cm-1にも達するのに,ガラス,岩塩などでは10-15~10-17Ω-1・cm-1程度できわめて小さい。一般に電気伝導度の大きい物質を導体conductorといい,反対にきわめて小さいものを絶縁体insulatorと呼んでいる(導体,絶縁体の概念は熱伝導度についても用いられる)。ゲルマニウム,シリコンなどの半導体の電気伝導度は,不純物濃度によって一定しないが,おおよそ導体と半導体の中間の103~10-3Ω-1・cm-1程度の値をとる。…

【送電】より

… 275kVから500kVに昇圧するときの困難な問題の一つは開閉サージであった。これは遮断器を開閉する際に発生する過渡的な異常電圧であり,送電線の絶縁を構成する碍子の個数や導体と鉄塔との離隔距離は開閉サージに耐えるように設計される。ところが開閉サージに対するこれら気中ギャップの絶縁耐力は雷や交流電圧より低く,あらゆる電圧波形のうちで最低であること,離隔距離を大きくしても距離の平方根に比例する程度にしか増加しないことが,1960年ソ連で初めて発見された。…

※「碍子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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