一般には、数百~数千ボルト程度の高圧電圧に用いる送電線路をいう。ただし、1997年(平成9)通商産業省令第52号の電気設備技術基準では、電気工作物の電圧が、交流では600ボルトを超え7000ボルト以下、直流では750ボルトを超え7000ボルト以下のものを高圧電圧と規定している。
実例でみると、市街地や郊外の道路わき電柱の上部の腕金(木)に碍子(がいし)で支持されている高圧配電線(通常では3本で6600ボルトなど)や、この架空高圧配線から需要家などの受電設備まで引き込むための高圧地中ケーブル電線などがあげられる。このほか、中・短距離高速電車のトロリー線(軌条の真上に張られている電線で1500ボルトなど)などがある。
[大浦好文]
高電圧の送電線,配電線をいう。電気設備技術基準(通産省令)では,交流の場合600Vをこえ7000V以下を高圧,7000Vをこえるものを特別高圧と定めているが,一般に高圧線と呼ばれているものは特別高圧架空電線路に対応するものが大部分である。送電線で電圧の高いほうは,日本では275kVを超高圧,500kVを超々高圧,将来の1000kVをUHVと呼んでいるので,高圧送電線というのは現在実際に使用されている電圧では154kV以下ということになるが,一般用語としての高圧線はこれらすべてを含んでいると思われる。
高圧線は,電力を送っている電線,これを絶縁し支持するがいし,鉄塔,鉄柱,鉄筋コンクリート柱などの支持物から構成されている。交流三相方式が用いられ,日本では支持物の両側に三相を1組(1回線という)ずつ2回線を架線したものが多い。一相は通常1本の電線であるが,これを多数の導体に分ける多導体方式も用いられる。
→送電
執筆者:河野 照哉
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