佐喜浜八幡宮(読み)さきはまはちまんぐう

日本歴史地名大系 「佐喜浜八幡宮」の解説

佐喜浜八幡宮
さきはまはちまんぐう

[現在地名]室戸市佐喜浜町 根丸

佐喜浜川河口北岸に鎮座祭神は応神天皇。旧郷社。「南路志」所引の社記によると「本地仏阿弥陀如来瑪瑙之正像、御長五寸、坐像之半面裏へ書付有之候へとも慥ニ相見不申」とある。社蔵の「八幡由来記」には、神体が入木いるき根丸ねまるの間の海に浮んでいたのを住民が見付けて拾いあげ、あちこち持回ったすえ、神意によって現在地に安置したとある。棟札銘(蠧簡集木屑)に「奉再興八幡宮御宝殿、自京八幡勧請主禅入、天福元年六月朔日、大檀那惣中本願乗俊入木ノ住人宝善坊」とある。

経筥銘(蠧簡集脱漏)に「佐貴郷八幡宮奉施入 妙法蓮華経巻三、仏説普賢経最勝王経十巻、自在王経三巻、理趣経金剛般若経般若心経各一巻 天福元年十二月十三日癸未供養 願主中務丞藤原近俊」、また「奉施入金泥法華経一部 願主僧円真朝円 延元三年戊丑閏七月」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報