佐渡金銀山遺跡(読み)さどきんぎんざんいせき

国指定史跡ガイド 「佐渡金銀山遺跡」の解説

さどきんぎんざんいせき【佐渡金銀山遺跡】


新潟県佐渡市下相川・相川北沢町ほか佐渡島にある鉱山跡。1601年(慶長6)に金脈が発見されて以来、江戸時代を通して江戸幕府の重要な財源であり、慶長小判などの材料を供給する鉱山であった。佐渡鉱山のうち、1994年(平成6)に佐渡金山遺跡として国の史跡に指定されたのは、江戸幕府が直轄地として経営し、大量の金銀を産出した相川(あいかわ)鉱山で、道遊(どうゆう)の割戸(われと)、宗太夫間歩(そうだゆうまぶ)、南沢疏水(みなみざわそすい)などの採鉱関係の遺構と、佐渡奉行所跡などの経営に関係する遺跡、鉱山の開発に功のあった佐渡奉行、大久保長安の建てた大安寺である。2011年(平成23)、相川に先行して開発された鶴子(つるし)銀山跡を追加し、現在の名称に変更された。1989年(平成1)まで操業され、坑道の総延長はじつに約400kmに及ぶが、現在は、そのうち約300mが観光ルートとして公開され、採掘風景を再現した人形が70ほど設置されている。両津港から車で約50分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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