金銀（読み）キンギン

デジタル大辞泉

きん‐ぎん【金銀】

１ 金と銀。また、非常に美しく貴重なもの。
２ 金貨と銀貨。
３ 金銭。また、財産。
４ 将棋で、金将と銀将。
[類語]金・黄金おうごん・黄金こがね・純金・十八金・金塊・砂金・金粉・ゴールド

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

きん‐ぎん【金銀】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 金と銀。また、きわめて美しく高価で貴重なもの。こんごん。
   1. [初出の実例]「この楽の菩薩達の金銀・瑠璃の笙や、琵琶や」(出典：栄花物語（1028‐92頃）鳥の舞)
   2. [その他の文献]〔列子‐周穆王〕
3. ② 金貨と銀貨。
   1. [初出の実例]「今度金銀吹直被_二仰附_一、吹直り候金銀、段段世間え可_二相渡_一之間」(出典：御触書寛保集成‐三二・元祿八年（1695）九月)
4. ③ 貨幣一般。かね。金銭。
   1. [初出の実例]「タトイ qinguinuo(キンギンヲ) ヤマホド ツンデ モツトモ」(出典：天草本伊曾保（1593）貪欲な者の事)
5. ④ 将棋の駒で、金将と銀将。
   1. [初出の実例]「せめて将棋は 芸のうち ただ王々に しくはなし 金銀さらに 費さず」(出典：咄本・鹿の巻筆（1686）一)

こん‐ごん【金銀】

1. 〘 名詞 〙 ( 「こん」「ごん」はそれぞれ「金」「銀」の呉音 )
2. ① 金と銀。きんぎん。
   1. [初出の実例]「こんごん・るり・しゃこ・めなうの大殿を造りかさねて」(出典：宇津保物語（970‐999頃）吹上上)
   2. [その他の文献]〔法華経‐信解品〕
3. ② 金色と銀色。
   1. [初出の実例]「こんごん二色の揚羽の蝶、飛び連れ、飛び連れ、飛び縺れ」(出典：浄瑠璃・釈迦如来誕生会（1714）二)

出典　精選版 日本国語大辞典