20世紀日本人名事典 「佐野天声」の解説
佐野 天声
サノ テンセイ
明治〜昭和期の小説家,劇作家
- 生年
- 明治10(1877)年4月25日
- 没年
- 昭和20(1945)年6月29日
- 出生地
- 静岡県大宮町(現・富士宮市)
- 本名
- 角田 喜三郎
- 学歴〔年〕
- 東京専門学校文科中退
- 経歴
- 沼津中学卒業後上京、高村光雲を慕い彫刻家をめざしたが果たされず小説に転じ、明治32年万朝報の懸賞に「鐘の声」「富士川舟」を投稿、掲載された。35年国民新聞入社、すぐ退社し、同年2月中村春雨と共著の「黒塗馬車・篭坂峠」を出版、39年小説「露の曲」、40年戯曲「不死の誓」を出した。以後40年早稲田文学の作品募集に戯曲「意志」、都新聞懸賞に同「大農」が当選。その後戯曲「賢き人」「由比正雪」「銅山王」「剛柔」、小説「エトナの雪」「お芳婆さん」などを発表。その間帰郷したが、大正11年一家をあげて上京、昭和初めにかけ講談倶楽部に時代小説を執筆した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報