佐野郡衙跡推定地
さやぐんがあとすいていち
[現在地名]袋井市国本 北原川
坂尻遺跡として知られる。原野谷川と逆川の合流点に近い、標高一七メートルの沖積地に立地する。坂尻遺跡は古墳時代前期から奈良時代の集落跡であるが、遺跡西端から弥生時代中・後期の水田跡もみつかっている。昭和五五年(一九八〇)国道一号袋井バイパス建設に伴う試掘調査によって存在が明らかになり、五年間路線内の発掘調査が行われ、さらにその周辺の開発に伴い断続的に調査されている。古墳時代の遺構は通例の掘立柱高床倉庫跡と竪穴住居跡、溝跡等であるが、奈良時代の遺構群に注目すべきものがみられた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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