体位排痰法(読み)たいいはいたんほう(その他表記)postural drainage

改訂新版 世界大百科事典 「体位排痰法」の意味・わかりやすい解説

体位排痰法 (たいいはいたんほう)
postural drainage

痰のたまった気管支頭部より高い位置になるような体位をとり,重力によって痰の排出を促す呼吸器疾患の治療法。体位ドレナージともいわれ,気管支拡張症慢性気管支炎など痰の多い病気で行われる。通常,痰は下部背中側の気管支にたまりやすいので,痰の排出にあたっては,腹の下にまくらなどを置いて腹ばいになり,腰が高く頭が低く下がるような姿勢をとることが多いが,病変部位がわかっている場合には,そこが上になるような姿勢をとる。しかし,このような重力だけでは排痰促進は十分でなく,あらかじめ吸入療法によって痰が切れやすくしておき,さらに体位排痰中に,背中などを手のひらで軽くたたいたり(タッピング),バイブレーターで振動させたり,咳払いをするなどの方法を加える。頭の位置を極端に下げる体位は,高齢者や高血圧・心疾患を合併する患者,衰弱した患者では行ってはならない。
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