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気管支拡張症 きかんしかくちょうしょう bronchi-ectasis

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

気管支拡張症
きかんしかくちょうしょう
bronchi-ectasis

気管支の一部が先天的に,あるいは呼吸器疾患に引続いて,異常に拡張して病変を生ずる慢性呼吸器疾患。気管支炎が慢性化した場合,気管支壁が変質して弾性を失い,拡張症になることが多い。また,子供の頃の肺炎,はしか百日咳や,若い頃の肺結核に続発することもある。

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デジタル大辞泉の解説

きかんし‐かくちょうしょう〔キクワンシクワクチヤウシヤウ〕【気管支拡張症】

気管支の細かい枝が広範囲にわたって拡張した状態。肺炎百日咳(ひゃくにちぜき)肺結核などのあとに起こることが多い。咳(せき)・痰(たん)・血痰などがみられる。

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百科事典マイペディアの解説

気管支拡張症【きかんしかくちょうしょう】

気管支の内腔の一部が拡張し,それに起因して咳や痰,血痰などを生じる病変。原因不明のものを特発性気管支拡張症,肺結核や肺炎などの病気の後に起こったものを続発性気管支拡張症という。
→関連項目肺外科ばち指

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家庭医学館の解説

きかんしかくちょうしょう【気管支拡張症 Bronchiectasis】

◎乳・幼児期の病気が原因
[どんな病気か]
 気管支は、二またに枝分かれをくり返しながらしだいに細くなりますが、気管支拡張症は、その気管支の一部が拡張した状態をいいます。
 こうした気管支の拡張は、肺結核(はいけっかく)(「肺結核」)、肺化膿症(はいかのうしょう)などに続発して生じることもありますが、気管支拡張症は、このような成人の呼吸器疾患の二次的な変化でないものをさしています。
 気管支の拡張した部分には分泌液(ぶんぴつえき)がたまりやすく、粘膜(ねんまく)が慢性的な炎症をおこしており、しばしば感染をともないます。
 慢性的なせきとたんがおもな症状です。ときには血(けっ)たんや喀血(かっけつ)がみられることもあります。
 気管支拡張症の原因は、大まかに3つに分けられます。
①気管支の発達期である乳・幼児期の百日ぜきや肺炎などに由来するもの。
②びまん性気管支拡張症といわれるもので、多くは慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)を合併し、進行したびまん性汎細気管支炎(せいはんさいきかんしえん)などの副鼻腔気管支症候群(ふくびくうきかんししょうこうぐん)(コラム副鼻腔気管支症候群」)に由来するもの。
③原因不明、あるいは先天的な要因によるまれな疾患(気管支軟骨が部分的に欠損しているウィリアムキャンベル症候群、先天性心疾患の1つであるカルタゲナー症候群遺伝的素因に基づく線毛(せんもう)の形態異常が特徴の原発性線毛機能不全症(げんぱつせいせんもうきのうふぜんしょう)など)に由来するもの。
[検査と診断]
 胸部X線検査とCT検査を行ないます。気管支の拡張状態を知るために、以前は気管支に造影剤を入れてX線を撮る気管支造影検査が必要でしたが、現在ではCTで診断できるので、ほとんど行なわれません。
 このほか、副鼻腔X線検査、呼吸機能検査動脈血ガス分析血液検査、喀(かく)たんの細菌検査などが必要です。
[治療]
 たんを出しやすくするために去痰薬を服用したり、ネブライザー吸入(ネブライザー療法(コラム「ネブライザー療法(霧滴吸入療法)」))をします。
 若い人で肺の一部に限局したものでは、患部を上にした姿勢をとってたんを流れ出しやすくする体位ドレナージ(「体位ドレナージ(体位排たん)」)や、その部位を外からたたいたり振動を与えるタッピングなどの理学療法を行ないます。
 薬物治療としては、エリスロマイシンの長期使用が基本です(「びまん性汎細気管支炎」の治療薬の長期服用が基本)。
 発熱など、急性の感染がおこった場合には、他の抗生物質を併用します。血たんや喀血がみられたときには、患部を下にした側臥位(そくがい)をとって安静にし、止血剤を使用します。
 肺の一部に限局したもので、喀血や急性炎症をくり返すものは、手術によって患部を取り除くことがあります。
[日常生活の注意]
 かぜをひかないように気をつけ、喫煙など、気管支に刺激を与える習慣をやめることがたいせつです。

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世界大百科事典 第2版の解説

きかんしかくちょうしょう【気管支拡張症 bronchiectasis】

気管支が円筒状または囊状に拡張することによっておこる呼吸器疾患。先天性素因によることもあるが,多くは気管支・肺の発育期である乳幼児期に重症の百日咳や肺炎に罹患することによって生じる。特発性(原発性)気管支拡張症ともいう。成人後に結核や慢性気管支炎などの炎症性疾患にかかって生じる気管支の拡張は,2次的なもので,独立した疾患とはいえず,〈症〉の文字はつけない。おもな症状は,大量の膿性痰で,ときに喀血,局所性肺炎を繰り返すことがある。

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大辞林 第三版の解説

きかんしかくちょうしょう【気管支拡張症】

慢性気管支炎や重い肺炎などにより、末梢気管支の内腔の一部が拡張する病気。痰と咳が慢性的に続く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

気管支拡張症
きかんしかくちょうしょう

なんらかの機序で気管支が不可逆性の拡張をおこしたものをいう。さまざまな疾患によって生じるが、日本でもっとも頻度の高い副鼻腔(ふくびくう)気管支拡張症候群は、近年減少傾向にある。そのほか、麻疹(ましん)(はしか)、百日咳(ひゃくにちぜき)に合併する肺炎、肺結核、非結核性抗酸菌症、肺化膿症などに続発する。また、異物の吸入によることもある。いわゆる先天性気管支拡張症は、おそらく乳児期の感染と虚脱によると考えられるが、慢性副鼻腔炎と内臓逆位を合併するものをとくにカルタゲネルKartagener症候群という。病巣は肺底区、右中葉、舌区に多く、上葉の気管支拡張は通常は肺結核に続発するものである。障害を受けた気管支は拡張して紡錘状あるいは円柱状となる。
 症状は、咳と痰(たん)、喀血(かっけつ)、血痰、胸痛、呼吸困難、発熱などであるが、これらの症状は拡張気管支の慢性感染と粘液の過剰分泌の程度に左右される。まったく無症状のものも少数あり、乾性気管支拡張症という。変化が広範であれば、チアノーゼ、ばち指(指先が太鼓のばち状に肥大する)がみられる。胸部単純X線写真で直接拡張を認めるのは困難であるが、CT検査で気管支拡張像を確認することができる。
 治療は、体位ドレナージ(痰が排出されやすい姿勢をとること)や去痰剤によって痰の喀出を促す。感染したときには、起炎菌に適応した抗生剤を選択して使用する。病巣が限局して喀痰量が多く、血痰や喀血が繰り返されるときは、手術が考慮される。[山口智道]

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世界大百科事典内の気管支拡張症の言及

【喀痰検査】より

…嫌気性菌の感染では腐敗臭が特徴。気管支拡張症肺化膿症では大量である。血痰が肺癌の初期症状となることもある。…

【喀血】より

…ごく少量から1lにも達するものまでさまざまであり,痰に血液が少量混じる程度のものは血痰という。出血部位は喉頭,気管,気管支,肺実質などさまざまであり,気管支拡張症肺結核,各種の肺炎肺癌気管支炎肺化膿症肺梗塞(こうそく)などが,鑑別すべき疾患である。気管支拡張症は,全年齢層を通じて喀血,血痰の最も頻度の高いものである。…

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