山川 日本史小辞典 改訂新版 「供菜人」の解説
供菜人
ぐさいにん
供祭人とも。神社に供菜を調進することを職能とした人々。供菜とは神社への供え物だが,供菜人の貢進物は魚介類であり,その実態は神社の所領である御厨(みくりや)などに属する漁民であった。代表的なものとして,鴨社領摂津国長洲(ながす)御厨の供菜人があげられる。供菜人は,貢進義務の代償としてさまざまな特権を与えられ,商業活動も活発に行うようになった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報