日本歴史地名大系 「俊成町」の解説
俊成町
しゆんぜいちよう
東西に通る松原通(旧五条大路)に北面する片側町で、町の中央を南北に
平安京の条坊では、左京六条三坊四保一六町北西隅の地。
寛永一四年(一六三七)洛中絵図や寛文一二年(一六七二)洛中洛外大図には「因幡堂南片原町」「因幡片原町」とみえる。一方、寛永一八年以前平安城町並図や寛文五年刊「京雀」などの町鑑類では「やくし前」「やくし前(の)町」とあり、江戸初期は併称されていたようだ。その後、元禄末期洛中絵図や宝永二年(一七〇五)洛中洛外絵図あたりから「因幡堂前丁」の呼称が現れ、「因幡片原町」の呼称は消えるが、「やくし前町」の呼称は宝暦四年(一七五四)再版名所手引京図鑑綱目までみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報