日本大百科全書(ニッポニカ) 「保山」の意味・わかりやすい解説
保山
ほざん / パオシャン
中国、雲南(うんなん)省西部の地級市。1市轄区、3県を管轄し、1県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口240万4240(2010)。1983年市制施行。怒山(どさん)山中の標高1665メートルに位置する高原都市で、市域の河川は怒江(サルウィン川上流)水系と瀾滄江(らんそうこう)(メコン川上流)水系に分かれる。昆明(こんめい)から大理(だいり)を経て瑞麗(ずいれい)市へ延びる滇緬(てんめん)自動車道の要地にあり、第二次世界大戦中に発展した。昆明との間には航空路も開かれている。農業ではサトウキビの生産が多く、コショウ、ゴムなどの生産も多い。養蚕も盛んである。付近に水銀、銅、鉄などの地下資源が多く、工業開発が進められている。
[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年2月16日]