信太の狐(読み)しのだのきつね

精選版 日本国語大辞典 「信太の狐」の意味・読み・例文・類語

しのだ【信太】 の 狐(きつね)

  1. 大阪府和泉市の信太山の森に住んでいたという、伝説にみえる白狐平安時代、葛(くず)の葉という美女に化けて京の陰陽師安倍保名(あべのやすな)とちぎり、一子晴明をもうけたが、その正体を知られて「恋しくばたづね来てみよいづみなるしのだの森のうらみ葛の葉」の一首を残して古巣へ帰ったという。浄瑠璃歌舞伎などに多くとり上げられている。葛の葉。
    1. [初出の実例]「篠田狐(シノダキツネ)の事付狐に化されたる事」(出典仮名草子浮世物語(1665頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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