江戸末期に始まる雨乞(あまご)い踊りで、「因幡(いなば)の傘踊」として知られる。鳥取市国府(こくふ)町はじめ因幡各地に伝承する。踊り手は偶数であれば2人から数百人まで自在であるばかりか、歌はこの地方の盆踊りに使われる口説(くどき)や民謡の『貝殻節』などリズムのあるものならひととおり使うことができる。盆の供養踊りにもなれば、行進踊りとして観光に一役買ったりもする。傘は長柄の美しいもので、鈴を多数つけ色紙の小短冊も下げて、回したときシャンシャンと音を出し色彩効果もあがるようくふうされている。踊りは横列に並び、傘を回しつつ姿勢や向きを変え、きりりと形を決めていくもので、ときに2人が1組になって絡む振りもある。県指定無形民俗文化財。
[萩原秀三郎]
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