傾斜掘り(読み)けいしゃぼり(その他表記)directional drilling

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「傾斜掘り」の意味・わかりやすい解説

傾斜掘り
けいしゃぼり
directional drilling

地表坑口の位置と地下の油層やガス層に掘り込む位置とをずらす方法。この方法を利用すると,地表の限られた位置から油層またはガス層部分の広い面積のところに掘り込むことができるので,陸上の場合には坑口の設備を集約化したり,沿岸部海底からの採油,採ガスなどに便利であり,海洋の場合には少い人工島から多くの採掘を行うことができる。また掘削途中でそのまま掘り進めない原因が発生した場合には,その部分から傾斜掘りにより下に掘り進むことができるので,新しく初めから掘り直す費用が節約できる。通常はある深度まで垂直に掘削してから各種の器具を使用して掘り込む方向を任意の方向に曲げ,その後はビット上の掘り管などの組合せとビット回転とビット荷重を調整しながら,掘り進む方位と傾斜を任意に調節する。坑井事故を防止するために,曲りの程度は掘進長さ 15mあたり1°以内とするのが普通である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む