日本歴史地名大系 「光兎山」の解説 光兎山こうさぎさん 新潟県:岩船郡関川村光兎山関川村の北東、荒(あら)川の支流女(おんな)川と女川の支流藤沢(ふじさわ)川との間にある。標高九六六・三メートル。香鷺(こうさぎ)山・鴻鷺(こうさぎ)山とも記される。文禄(一五九二―九六)頃の瀬波郡絵図には「こうさきたけ」とみえる。貞観三年(八六一)天台座主円仁により開かれ、山頂には金銅仏七体が祀られたと伝え、のち光兎大権現(現光兎神社)と称されたという。西麓の宮前(みやのまえ)には修験大乗(だいじよう)院(大成院)、中束(なかまるけ)には弘長(こうちよう)寺(蛇喰へ移転)・惣龍(そうりゆう)寺(廃絶)などの寺があり、中束の字坊村(ぼうむら)には宿坊が多く並んでいたという。明治初年の廃仏毀釈により大乗院は光兎神社となり、昭和四五年(一九七〇)頃から山頂にあった金銅仏を安置する。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by