光日尼(読み)こうにちに

朝日日本歴史人物事典 「光日尼」の解説

光日尼

生年生没年不詳
鎌倉時代日蓮信者。光日上人ともみえる。安房国(千葉県)天津の弥四郎の母。弥四郎は武士従者であったらしいが,日蓮に教えを請い,父もなく,自分が先立つことになったら母の悲しみを癒してくれるようにと頼んで文永11(1274)年の合戦で没した。日蓮は光日尼あての書状で,法華行者として五障三従の女身を脱して仏になっていると説き,息子はすでに霊山浄土にいっており,母も来世に霊山浄土で息子に会えると確約している。<参考文献>『日蓮聖人遺文』,高木豊「日蓮と女性檀越」(宮崎英修先生古稀記念会編『日蓮教団の諸問題』)

(西口順子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「光日尼」の解説

光日尼 こうにちに

?-? 鎌倉時代の女性。
安房(あわ)(千葉県)天津の人。文永11年(1274)文永の役で子の弥四郎をうしなったが,日蓮に来世で息子にあえるとはげまされる。弥四郎は生前日蓮に自分の死後母の悲しみをいやしてくれるよう依頼していたという。光日上人ともいう。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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