来世(読み)ライセ

デジタル大辞泉 「来世」の意味・読み・例文・類語

らい‐せ【来世】

仏語三世さんぜの一。死後に行く次の世。後世ごせ後生ごしょう未来世。らいせい。
[類語]煉獄地獄奈落の世のちの世後世ごせ後生ごしょう冥土冥府冥界幽冥幽界黄泉こうせん黄泉よみ霊界草葉の陰泉下

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精選版 日本国語大辞典 「来世」の意味・読み・例文・類語

らい‐せ【来世】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「せ」は「世」の呉音 ) 仏語。三世一つで、死後おとずれてくる世。未来世。後世(ごせ)後生(ごしょう)。らいせい。
    1. [初出の実例]「若有朕時不一レ造了。願於来世。改身猶作」(出典続日本紀‐天平宝字二年(758)八月戊申)
    2. 「我等、来世に常に共に同所に生れむ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二)
    3. [その他の文献]〔仏蔵経‐下〕

らい‐せい【来世】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「せい」は「世」の漢音 )
  2. 未来の世。後の世。将来。〔書経‐仲虺之誥〕
  3. らいせ(来世)
    1. [初出の実例]「夫れ各教の俗を誘ふ、皆来世(ライセイ)の大快楽(だいけらく)を以てす」(出典:造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉二編)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「来世」の意味・わかりやすい解説

来世
らいせ

多くの宗教で描かれている死後の世界およびそこでの生活。現世に対する語。人は死後まったくの無に帰するのではなく,なんらかの形で生前人格とつながりをもつ存在となってよみがえり,生者の住む日常的世界とは異質の世界において,新たな生活をおくるという再生信仰と結びついた観念表象である。古代から諸民族の間でさまざまな来世が思惟されてきたが,たとえば,天上,山,海,島,地下などに想定されていることが多い。来世と現世との関係は,未開宗教ほど密接であり,そこでは,来世は現世との交流が可能な,連続的世界と信じられていることが多い。それに対し,より高度の宗教では,両世界は死を媒介にして初めて接触し合える絶対的に断絶した世界とみなされ,特に応報観念によって来世が倫理的に数種に区別されることがある。来世観は,生命存続に対する人間の強い欲望に基づくもので,これを欠く民族はきわめてまれである。 (→終末論 )  

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普及版 字通 「来世」の読み・字形・画数・意味

【来世】らいせい

後世。〔書、仲之誥〕予(われ)(殷の湯王)來世、台(われ)を以て口實と爲さんことをる。

字通「来」の項目を見る

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