兜羅綿(読み)トロメン

精選版 日本国語大辞典 「兜羅綿」の意味・読み・例文・類語

とろ‐めん【兜羅綿】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「兜羅(とろ)」は[梵語] tūla の音訳で、綿花の意 ) 綿糸にウサギの毛をまじえて織った舶来の織物。幅は一尺五寸(約五〇センチメートル)で、色はねずみ色、藤色、薄柿色などが多かった。のちには毛をまじえずに織り、国産のものもできた。とらめん。
    1. [初出の実例]「微妙柔軟。如兜羅綿。足履其上、蹈下四寸、随挙足已。還復如故」(出典:往生要集(984‐985)大文二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android