兜羅綿(読み)トロメン

デジタル大辞泉 「兜羅綿」の意味・読み・例文・類語

とろ‐めん【×羅綿】

《「とろ」は、梵tûlaの音写綿花の意》綿糸ウサギの毛をまぜて織った織物。色はねずみ色・藤色薄柿色などが多く、もと舶来品。のちには毛をまぜない和製のものもできた。

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精選版 日本国語大辞典 「兜羅綿」の意味・読み・例文・類語

とろ‐めん【兜羅綿】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「兜羅(とろ)」は[梵語] tūla の音訳で、綿花の意 ) 綿糸にウサギの毛をまじえて織った舶来の織物。幅は一尺五寸(約五〇センチメートル)で、色はねずみ色、藤色、薄柿色などが多かった。のちには毛をまじえずに織り、国産のものもできた。とらめん。
    1. [初出の実例]「微妙柔軟。如兜羅綿。足履其上、蹈下四寸、随挙足已。還復如故」(出典:往生要集(984‐985)大文二)

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