藤色(読み)フジイロ

デジタル大辞泉 「藤色」の意味・読み・例文・類語

ふじ‐いろ〔ふぢ‐〕【藤色】

の花のような薄い紫色。「藤色の帯締め」
[類語]青紫赤紫薄紫菫色

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精選版 日本国語大辞典 「藤色」の意味・読み・例文・類語

ふじ‐いろふぢ‥【藤色】

  1. 〘 名詞 〙 藤の花のような色。紫の薄い色。
    1. [初出の実例]「藤色に染なす太刀のを川哉〈玖也〉」(出典:俳諧・桜川(1674)春二)

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色名がわかる辞典 「藤色」の解説

ふじいろ【藤色】

色名の一つ。JISの色彩規格では「明るい青紫」としている。一般に、フジの花のような薄い色のこと。フジはマメ科つる性落葉樹で、春に房のように連なった花を咲かせ、その薄紫の景観は美しい。平安期から近世にかけて女性の着物に愛用され、多くの文学作品にも色名として使われる。かさね色目いろめの名でもあり、表は薄紫、裏はなど。派生した色名には藤納戸なんど藤紫、藤鼠などがある。現在でも人気は高い。

出典 講談社色名がわかる辞典について 情報

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