ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「全体主義の起源」の意味・わかりやすい解説
全体主義の起源
ぜんたいしゅぎのきげん
The Origins of Totalitarianism
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…1933年ナチスの迫害を逃れてフランスに移住し,41年にはアメリカに亡命,51年帰化した。《全体主義の起源》(1951)は,反ユダヤ主義と帝国主義に焦点を置いて,ナチズムやスターリニズムの心理的基盤を分析したものであり,《人間の条件The Human Condition》(1955)は,全体主義の現実的基盤となった大衆社会の系譜を思想史的に追求したものである。そこでは,人間の活動的生活が労働,仕事,活動の三つの側面から考察され,労働の優位のもとで仕事や活動の人間的意味を見失ったことに,現代社会の危機の根源があるとされている。…
…この概念はその後,39年8月の独ソ不可侵条約の成立を経て,イタリアのファシズム,ドイツのナチズムとソビエトのスターリン体制の支配の共通の特質を抽出して告発する言葉となり,40年代初頭には,E.レーデラーの《大衆の国家》(1940),ノイマンSigmund Neumann(1904‐62)《恒久の革命》(1942)など全体主義理論の古典的著作が生まれた。第2次大戦後,とりわけ50年代のいわゆる米ソ冷戦期には,〈全体主義〉理論は,〈自由世界〉を擁護して〈共産主義〉を告発する理論として流布し,H.アレントの《全体主義の起源》(1951)やフリードリヒCarl J.Friedrich(1901‐84),ブレジンスキーZbigniew K.Brzezinski《全体主義独裁と専制支配》(1956)がその代表的著作として東西のイデオロギー的対抗のなかで大きな影響力を発揮した。 今日まで最も普及している〈全体主義〉のイメージは,フリードリヒの六つの指標を内容とするものである。…
※「全体主義の起源」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新