八ッ田村
やつだむら
[現在地名]知立市八ッ田町
東海道沿いの街村。北は牛田村に接する。村名の由来は、牛田村の人がこの地を開墾したとき逢妻川の南岸に八つの田ができたところから生れたといい、治田から転じたともいう(八ッ田村史)。天保郷帳には八田村と記す。順誓寺の縁起によると村の起源は平安末期といい、寛永(一六二四―四四)以前に永崎村から分村したと考えられる(寛政五年「八田村絵図」、同一二年「村別石高帳」)。
中世、南北朝内乱期に二階堂泰行は足利尊氏に従い勲功を立て、貞和二年(一三四六)筑前諸岡別府および重原庄の地頭に任命されているが、重原庄内では平(牛)田下切・馬渡・小林の三ヵ村であった(二階堂文書)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報