八太廃寺跡(読み)はたはいじあと

日本歴史地名大系 「八太廃寺跡」の解説

八太廃寺跡
はたはいじあと

[現在地名]一志町八太 屋方・中野・向イ

国鉄名松線伊勢八太駅の西、中野なかの山の丘陵部との間の標高約一六メートルの水田地帯にある。俗に「からすば」とよばれ、かつては土壇や礎石も残存していたようであるが、今は原形をとどめるものはない。斑光ばんこう寺跡ともいわれるが、「伊勢名勝志」に「斑光寺址。八太村字中野ニ在リ。今耕地タリ。伝ヘ云、白鳳中僧行基創立シ、八太山大誓院ト称ス。応永中北畠満雅七堂伽藍ヲ造立シ、祈願所トナス。天正六年兵焚ニ罹リ焼失ス。後、堂宇ヲ再建シ寺号ヲ改ム。正徳三年久居城主藤堂氏今ノ字浦戸ニ堂宇ヲ再建スト。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android