日本の城がわかる事典 「八嶋城」の解説 やしまのき【八嶋城】 香川県高松市にあった古代山城(さんじょう)(朝鮮式山城)。山城を含む屋島全域が国指定史跡・天然記念物。八嶋城は、白村江(はくすきのえ)の戦いにおける敗北を契機に、朝廷が唐(とう)・新羅(しらぎ)の攻撃に備えて北部九州から瀬戸内海に築いた朝鮮式山城の一つである。今は陸続きになっているが、屋島は江戸時代までは独立した島であった。四方を断崖で囲まれた天然の要害で、軍事上の拠点として利用されてきた。『日本書紀』によると、667年(天智天皇6)、対馬国金田城や筑紫国大野城、大和国高安城などとともに八嶋城は築かれたという。朝鮮式山城の遺跡として、西側の山腹にわずかに石塁(どるい)が残っている。高松琴平電気鉄道志度線の琴電屋島駅から徒歩5分、屋島登山鉄道で山頂まで7分。◇屋島城ともいう。 出典 講談社日本の城がわかる事典について 情報