八田御牧・八田庄(読み)はつたのみまき・はつたのしよう

日本歴史地名大系 「八田御牧・八田庄」の解説

八田御牧・八田庄
はつたのみまき・はつたのしよう

八田御牧は現八田村付近にあったとされる。現櫛形くしがた高尾の穂見たかおのほみ神社が所蔵する天福元年(一二三三)一二月一五日銘の御正体に「甲斐国八田御牧北鷹尾」とある。北鷹尾きたたかおが穂見神社所在地を意味するとすれば、その北東部に続く現白根しらね町から現八田村にかけての釜無川右岸一帯に広がる広大な牧だったことになろう。「続日本後紀」承和二年(八三五)四月二日条にみえる葛原親王が与えられた馬相野まあいのの空閑地五〇〇町を御勅使みだい川扇状地に求め、八田牧はその後身であり、駒場こまば有野ありの(現白根町)は牧の遺名とするのが「甲斐国志」の説であるが、馬相野を北巨摩方面に求める説もある(中巨摩郡の→馬相野

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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