日本大百科全書(ニッポニカ) 「六浦藩」の意味・わかりやすい解説
六浦藩
むつらはん
金沢藩ともいう。武蔵(むさし)国久良岐(くらき)郡社家分村六浦(神奈川県横浜市)に置かれた譜代(ふだい)小藩。1万2000石。1723年(享保8)下野(しもつけ)国(栃木県)皆川藩1万5000石米倉忠仰(よねくらただすけ)が六浦に陣屋を移してからの藩名。1696年(元禄9)米倉昌信が1万石で皆川に立藩(在府)。忠仰以後、里矩(さとのり)、昌晴(まさはる)、昌賢(まさかた)、昌由(まさよし)、昌俊(まさとし)、昌寿(まさなが)、昌言(まさこと)と続く。藩領は下野、上野(こうずけ)、武蔵、相模(さがみ)国に分散している。1870年(明治3)六浦藩に改称、71年廃藩、六浦県を経て神奈川県に編入された。
[神﨑彰利]