…輪廻の考え方はのちに仏教にも受けつがれ,無明(むみよう)(無知)と愛執(あいしゆう)によって輪廻が生じ,それを絶ち切ることによって涅槃(ねはん)や解脱(げだつ)が得られると説かれた。仏教ではこの輪廻のことをとくに〈六道輪廻〉(六道)と呼び,死後の迷いの世界を地獄,餓鬼,畜生,修羅,人間,天上の六つの生き方(転生)に分けて整理した。 古代ギリシアでは,前6~前5世紀のオルフェウス教,ピタゴラス,プラトンなどが霊魂の不滅を説くとともに,その霊魂が他の動植物に生まれ変わって流転するという輪廻説を主張した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」