生死(読み)しょうじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

生死
しょうじ

仏教用語。生命体が成立することと,生命体が活動を停止すること。仏教では,生きとし生けるもの母胎に胎児として宿ったときから絶えず生滅を繰返すとし,これを刹那の生死という。また,青年時代を経て死にいたることを一期 (いちご) の生死という。この生死を無限に繰返す状態が輪廻 (りんね) である。

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デジタル大辞泉の解説

しょう‐じ〔シヤウ‐〕【生死】

《「しょうし」とも》
生きることと死ぬこと。生と死。「生死を共にする」
仏語。衆生(しゅじょう)が生まれては死に、死んでは生まれる苦しみ・迷いの世界。輪廻(りんね)。
死ぬこと。死。
「―の到来ただ今にもやあらん」〈徒然・四一〉

せい‐し【生死】

生きることと死ぬこと。生と死。いきしに。しょうじ。「生死をともにする」「生死の境をさまよう」「生死不明」

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大辞林 第三版の解説

しょうし【生死】

生きることと死ぬこと。せいし。 「 -の境に迷ひしが/鉄仮面 涙香」 → しょうじ

しょうじ【生死】

〔「しょうし」とも〕
生きることと死ぬこと。せいし。 「 -の境をさまよう」
〘仏〙 生老病死の四苦における始めと終わり。前世の業の結果として生死を繰り返す迷いの世界。輪廻りんね。生死輪廻。
死。 「われらが-の到来、ただ今にもやあらん/徒然 41
[句項目] 生死即涅槃 生死を離る

せいし【生死】

生きることと死ぬこと。いきしに。しょうじ。 「 -不明」 「 -にかかわる」 「 -を共にする」

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精選版 日本国語大辞典の解説

いき‐しに【生死】

〘名〙
① 生きることと死ぬこと。生きているか、死んでいるかの別。せいし。しょうじ。
※栄花(1028‐92頃)玉の飾「ただいきしにをつけさせ給へと申させ給ければ」
人情本・英対暖語(1838)四「そして生死(イキシニ)も知れはしないから〈略〉心は尼にでもなった気で居るは」
② 囲碁の勝負。碁石の生死。
※源氏(1001‐14頃)竹河「あはれとて手を許せかしいきしにを君にまかする我が身とならば」
③ 命をかけるほどのこと。情熱的な様子。
洒落本・通言総籬(1787)二「いきしにのねへ女郎はきれへだ」

しょう‐じ シャウ‥【生死】

〘名〙
① (saṃsāra の訳語。輪廻(りんね)とも訳す) 仏語。生まれ変わり死に変わりして輪廻すること。
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章「生死有二種
※正法眼蔵(1231‐53)生死「生死のなかに仏あれば、生死なし」 〔大智度論‐三八〕
② 生きることと死ぬこと。また、生かすことと殺すこと。いきしに。せいし。
※今昔(1120頃か)五「今日の命の生死、只、汝を憑(たの)む所也」 〔日葡辞書(1603‐04)〕
※読本・椿説弓張月(1807‐11)拾遺「鶴は岨(そば)を滾落(まろびおち)て、生死(セウシ)もしらずなりし事」
③ 生まれてから死ぬまでのあいだ。生きている間。一生。生涯。また、生命。
※曾我物語(南北朝頃)一「しゃうし限りあり。遁るべからず」
④ (「生」より「死」に重きをおいて) 死ぬこと。死。
※無名抄(1211頃)「このたびの集に十首入りて侍り。これ過分の面目なる中にも、此哥の入りて侍るが、生死の余執ともなるばかり嬉しく侍るなり」

せい‐し【生死】

〘名〙 生きることと死ぬこと。生まれることと死ぬこと。生きているか死んでいるか。死生。いきしに。しょうじ。
※山陽詩鈔(1833)一・癸丑歳偶作「天地無始終、人生有生死
※正雪の二代目(1927)〈岡本綺堂〉一「素破と云ふとき先生と生死を倶にすると云ふやうな者が、およそ幾人ぐらゐござるかな」 〔史記‐倉公伝〕

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