大学事典 「共同研究/受託研究」の解説
共同研究/受託研究
きょうどうけんきゅう/じゅたくけんきゅう
一般的に共同研究とは,大学と当該大学以外の機関とが共通の研究課題に対してともに研究費・研究者を投入し実施する研究を指し,ほとんどの場合,その研究成果は大学と当該機関の共有となる。また,一般的に受託研究とは,大学が当該大学以外の機関から指定された研究課題を委託された研究費を用いて実施する研究を指し,原則的にその研究成果は研究受託者である大学の所有となる。とくに国立大学では,2004年の国立大学法人化前には,文部科学省による「民間等との共同研究」(1983年創設),「受託研究」(1970年創設)という制度として運用されていたが,法人化以降は各国立大学法人により変更等が加えられつつあり,制度的多様性が生じている。近年,大学は外部研究費獲得および社会貢献の手法として共同研究および受託研究を重要視しており,また,共同研究および受託研究の件数や金額が,大学の研究力や社会貢献度を示す代理指標としても利用されている。
著者: 細野光章
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報