国立大学(読み)コクリツダイガク

精選版 日本国語大辞典「国立大学」の解説

こくりつ‐だいがく【国立大学】

〙 国が設置する大学。日本では平成一六年(二〇〇四)以降、国立大学法人となる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

大学事典「国立大学」の解説

国立大学
こくりつだいがく

国家が設置した大学をいう。日本の国立大学法人(日本)のように,国が直接設置しなくても設置・運営に一定の役割と責任を持つものも国立大学と呼ばれることがある。アメリカ合衆国やドイツのような連邦制国家では,州立大学が国立大学に相当するといってよい。18世紀以降,近代国民国家が成立すると,大学と国家の結びつきは強固になり,プロイセンでは国家自らがその威信を示すためベルリン大学を設置した。同国をモデルに近代化を進めた明治の日本でも,国家主導で大学設置が進められ,1877年(明治10)に創設された東京大学が86年に帝国大学令(明治19年勅令第3号)に基づく帝国大学となったのち,1918年(大正7)の大学令(大正7年勅令第388号)により公私立大学が認められるまで,国家の須要に応じた教育研究を使命とする帝国大学のみが正式な大学であった。

 第2次世界大戦後は,学校教育法(昭和22年法律第26号)の下で,新制国立大学のほか,公私立大学がそれぞれ特色ある教育研究を展開し,とくに私立大学は高等教育の規模拡大を牽引するなど大きな役割を果たしている。しかし,現在も国立大学には,多額の国費により維持される機関として,計画的人材養成等の政策目標の実現,全国的な高等教育の機会等の確保,当面の需要は少なくても中長期的に重要な学問分野の継承発展等,公私立大学だけでは担い切れない使命を果たすことが期待されている。2004年(平成16)4月の法人化以降は,各大学の強み・特色をいかす機能分化の動きが進みつつあり,2016年度から始まった「第3期中期目標期間」では,各国立大学における機能強化の取組みを支援するため,①地域のニーズに応える人材育成・研究の推進,②分野ごとの優れた教育研究拠点やネットワークの形成推進,③世界トップ大学と伍して卓越した教育研究推進という三つの機能別の重点支援の枠組みが文部科学省により設定された。各国立大学の取組みは自ら選択した枠組みの中で評価され,評価結果が運営費交付金の配分に反映される。「学校基本調査」によれば,2016年現在の国立大学数は86校,学生数は61万401人となっている。
著者: 寺倉憲一

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

今日のキーワード

戻り梅雨

梅雨が明けたあとに、再び梅雨のような状態に戻ること。返り梅雨。《季 夏》[類語]梅雨・梅雨ばいう・五月雨・空梅雨・菜種梅雨・走り梅雨・返り梅雨...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android