共白髪・友白髪（読み）ともしらが

精選版 日本国語大辞典

とも‐しらが【共白髪・友白髪】

〘名〙

① 夫婦そろって長生きして、ともに白髪になること。夫婦そろって長命であることのたとえ。偕老(かいろう)。

※古活字本毛詩抄（１７Ｃ前）二〇「令妻と云は、ともしらかに海老を契と云が妻をよくするぢゃぞ」

※浄瑠璃・傾城島原蛙合戦（1719）五「末は尾上の友しらが、婆に成迄もみ裏や」

② 祝い品の一つ。麻緒をたばねて、人間の白髪に見立てたもの。夫婦そろって白髪になるまで長寿を保つようにとの願いから、結納(ゆいのう)・婚礼・赤子の祝いなどの祝儀に欠かせないものとされている。

※浄瑠璃・新版歌祭文（お染久松）（1780）野崎村「挨拶もどふ言ふて能かろやら覚束(おぼつか)鱠拵(なますこしら)へも、祝ふ大根(だいこ)の友白髪(しラガ)」

③ カンピョウの果肉を砂糖漬けにして乾燥させた菓子。宇都宮市の名物。

出典　精選版 日本国語大辞典