兵用地誌(読み)へいようちし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「兵用地誌」の意味・わかりやすい解説

兵用地誌
へいようちし

明治初期に陸軍省中心となって編集した官撰地誌の一種。陸軍省は明治5 (1872) 年に全国の地理図誌を編集する目的で各府県から管内の地理に関する報告を求め,その結果 1877年の陸軍省蔵版,関三一校訂,中根淑著『兵要日本地理小誌』 (3冊) となって出版された。全国の山川道路などを羅列的に記したもので,兵士教育に用いられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android