其癖(読み)そのくせ

精選版 日本国語大辞典 「其癖」の意味・読み・例文・類語

その‐くせ【其癖】

  1. 〘 接続詞 〙
  2. ( 「に」を伴うこともある ) 前の事柄に対し、後の事柄が矛盾した関係にあることを示す。それにもかかわらず。それでいて。それなのに。
    1. [初出の実例]「さこそ強からうと思ふたれば、犂(からすき)一足も引かず。そのくせに人を見ては懸けんとすると腹立ちて居る」(出典仮名草子浮世物語(1665頃)四)
  3. 前の事柄に後の事柄が添加されることを示す。その上。
    1. [初出の実例]「わたしも仲間の太々講(だいだいこう)で、そのくせ講親といふものだから、拠(よんどころ)なく出かけましたが」(出典:滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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